越前和紙の歴史

約1500年前、福井県越前市(旧今立町)の
岡太川の上流、大滝の集落に美しい姫が現れました。
その美しい姫は、苦しい村の生活ぶりを見て
大滝の清水を使い、紙を漉(す)くことを伝えました。

以後、五箇(現在の大滝町、不老町、岩本町・新在家町・定友町)で紙漉きが行われ
それが現在の越前和紙の始まりといわれております。

また人々はその姫を紙祖神・川上御前として、岡太神社に奉りました。

鎌倉時代には「鳥の子」が漉かれ、室町時代に奉書を漉き、
越前和紙の名前は一躍有名になります。

さらに江戸時代になると公文書で使われる各地の奉書のニーズが増えていきます。
その中でも越前奉書紙は最高級の奉書として、非常に高い評価を得ていました。

明治時代には、紙幣で使われる紙の技術協力要請大蔵省印刷局からあり、
「お札のふるさと」とも呼ばれています。

現在越前では、手漉き和紙はもちろん、
機械漉き和紙も取り入れ、幅広い和紙を製造しています。

「襖紙(ふすまがみ)」のお取り扱いについて

自然素材にて製作されておりますので、下記のような現象が起こることがありますが、異常ではございません。

・雨が長く続くと襖紙がゆるむことがあります、これは室内の湿度をいっぱいに吸い込んだ証拠です。
 晴れの日が続くと回復します。

・襖紙は呼吸しており、時間が経過すると空気中のホコリやカビ、また紫外線等によって表面が変色したり、
 茶色い斑点状のものが出てくる事がございます。それは張替え時期の目安とお考え下さい。

・長期間、留守にされる場合は、必ずふすまを閉めた状態にして下さい。
 2枚を重ねたままにしておきますと、反りの原因となります。

以上の点にご注意いただき、いつまでも大切にお使い頂きますようお願い申し上げます。